塔について III
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名前:◆NBJATnhEhM[] 投稿日:2021/02/27(Sat) 13:29:39 ID:c8326cf7
三匹の内、二匹は大きく一匹は小さかった。
男はネズミと話をした。 何でもネズミたちは外の世界で大変迫害されて、行き場もなく、諦めて死ぬつもりで
竜の体内に潜り込んだのだという。 そうしたところ存外に居心地が良く、彼らは今日まで生き延びて、子供も一匹できた。
ネズミたちにとって男は初めてのお客なのだと言う。
どうかおもてなしをさせていただきたい。 彼らはそう言ってチーズやパンのかけらを取り出して男に差し出した。
それらはどれもネズミにとって都合のいいサイズだったから指先ほどの大きさしかなかったが、
男はネズミたちを可愛く思い、素直にそれらを受け取って口にし、感謝の念を告げた。
「こんなにおいしいものを食べたのは生まれて初めてかもしれない」
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